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★2009年10月某日施工
今回の作業は今後スターワゴンの安全対策としてブレーキキャリパーの大型化を目論んでいますので、その布石でもありますしスターワゴンやスペースギアなど多くの車種に採用されているフローティングキャリパーの特有のメンテナンスとしては、浮動側キャリパーのスライドピンにモリブデングリース 等を注油し、ダストブーツの破損などがあれば交換を行う事が挙げられるがスライドピンの動きの良否がフローティングキャリパーの安定した制動に直結する為、定期的なメンテナンスを行う事が望ましいともされているので構造や整備の勉強の為でもあります。
全てのキャリパーに共通のメンテナンスとしては、ブレーキピストン表面の錆などの有無を確認し、ダストシールが破れているようであれば交換を行う事が挙げられる。もしもピストンが固着していたり戻りが悪い場合、或いは左右のブレーキパッドが均一に摩耗していない場合には直ちにキャリパーの分解を行い、ピストンシールを交換してブレーキピストンの修正研磨(あるいは交換)を行う必要がある。特にピストン数の多い対向キャリパーの場合は要注意でもあります。

それでは中古品ですが某オークションにて教材用に購入した平成7年式E-PA4Wデリカスペースギヤ用ブレーキキャリパーのオーバーホールを慎重且つ冷静に進めていきましょう♪
オーバーホールするキャリパーは中古品を購入したので土や埃など汚れやサビ、余計な油分を落とす為に洗剤、ブレーキクリナーもしくはパーツクリナーや真鍮やワイヤーブラシ、ナイロンブラシなど洗浄用具を準備し綺麗に洗浄することから始めましょう。
こんな時使い古しの歯ブラシは捨てずに捕っておくととても重宝しますね。
画像では解りにくいかも知れませんが、お風呂上りのように随分とさっぱりしましたよ。頬ずりが可能なほどです(笑
一通り清掃したので十分乾燥させました。
スターワゴンは片側シングルピストン、スペースギアだと片側2ポットピストンになります。2分割したキャリパーの片側ですがスライドピン式なので引き抜くだけでこのように外れます。スペーサーとブレーキパットは先に外しておきます。
また組み立て時は円滑な動きの為にスライドピンにモリブデングリース を塗ります。
作業中に変形させては不味いのでブレーキホースのフレアナットを緩めホースそのものを慎重に外します。こんな時KTCネプロスのブレーキパイプレンチなら包み込むような独特の形状のお陰で落ち込まず安心してトルクを掛けることが可能です。
次にブレーキピストンを抜きます。
専用工具例えばKTCのディスクブレーキピストンツールを使えばよりスピーディーに安全、確実な作業できるのは解っていますがボクはまだDIY整備素人なので今のところ持っていません、ですから知恵とそこらへんに転がっているもので代用します...^^;
丁度良いサイズの角材などが無かったので今回撤去するブレーキパットを飛び出し防止に使用しました。ピストンを抜く作業はエアー圧を利用して抜く事もできるのですが均等にピストンが抜けることはまず有りません、ですからこのようにスペーサーになるものを事前に準備しておくと良いですね。
エアー厚手少しずつピストンが出てきたので慎重にスペーサーになるもののサイズを選びます(均等に出てくることはまずありませんので片方抜け注意です。)
本来なら専用工具やエアーコンプレッサーを購入していただきたいのですが実はこのピストン抜きには丸秘テクニックもあります。
画像はよく見る自転車用の空気入れで先端のノズルに数種類のバルブに対応できるよういくつかのアタッチメントが付属しているものをコンプレッサーの代りに使用しました。
サビだらけの如何にも程度の悪そうなキャリパーはピストンの固着も考えられるのでお奨めできません。
このようにブレーキホースを外したあとのフレアーにノズルを密着させてポンピングすることで、じわ~っと圧を掛けることができピストンの固着も無かったので意外と楽にできました。抜けきるとダストブーツでかろうじて止まっているだけなので手で簡単に外せます。
摘出したピストンです。ブレーキオイルまみれで若干のサビ色の固着物や汚れはありましたがピカールでご覧の通りです。
やはり湿気を吸いやすいブレーキフルードやクラッチフルードは状況に応じての交換が良いと感じました。
シリンダー側に残ったOリングとダストシールを撤去します。ここら辺のパーツは再利用しません。
続いてピストンシールも...
このような細かい作業はピックツールで簡単にこなせますがボクの場合はソルダーエイドを改造したものを使ってます。こちらも再利用不可のパーツです。
ソルダーエイドを少し曲げてシールの溝もぬかりなく綺麗にします。この溝は雨天など水溜りなどを走行した際に水分が浸入するのでしょうか結構汚れとサビが目立ちます。
古い油分や汚れを洗浄し綺麗に♪
ですがいざ、これから組み付けるとなると、せっかく綺麗にしたのに見えなくなるってちょっと寂しい気持ちになりますね(笑
購入したスペースギア用ブレーキシールキット(品番:MB857840)にも付属していましたが愛用のコーザイのシリコーングリスをシリンダー内にうす~く塗布します。
良いですか!くれぐれもうす~くですヨ^^
ピストンシールにもシリコーングリスをうす~く塗布して装着
こちらもそれぞれに塗布しダストシールをピストンに装着してからシリンダー内に収めます。
手がグリスまみれになるので、素人とは言えどもKTCのディスクブレーキピストンツールやリスルのディスクブレーキ ピストンツールなどを使って美しくスマートな作業が望ましいです。
ピストンとダストシールをきっちり装着し最後に押さえのOリングを挿入すれば完了です。
ダストシールが収まるシリンダー内の溝にシリコーングリスを塗りすぎるとシールを圧迫するので上手く収めることが出来ませんので注意しましょう
この際だからスライドピンのダストブーツなどゴム製のパーツも全て新調しておきました。
全然大丈夫だよって小耳にはさんだのでちょっと遊んでみました。
余っていたHONDAの純正色だったかな?!(ホルツの補修用カラースプレー)ソニックブルーで、せっかくだからお色直しです(笑
今回のオーバーホールで用意したスペースギア用の補修部品。
■Fブレーキ用シムセット:MR389653
■ブレーキシールキット:MB857840
■Fブレーキクリップセット:MR389601
■ブレーキパット:mr389547


次回はブレーキパットの装着を予定しています



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